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平成30年第1回定例会 施政方針
皆さんおはようございます。平成30年竹田市議会第1回定例会を招集申し上げましたところ、ご繁忙の中ご参集いただき、厚くお礼を申し上げます。
平成30年度、時代の大きな節目ともなりますが、提案理由の説明に先立ち、その施政方針について申し述べさせていただきます。

一市三町が合併して、新生竹田市の歩みが13年経過しようとする中、私も三期目の市政を担わせていただくことになり、早1年を迎えます。
昨年は、九州北部豪雨や相次ぐ台風の襲来により、農地、農業用施設を中心に本市も大きな被害を受けましたが、一方で全国和牛能力共進会での全国制覇や祖母・傾・大崩山系のユネスコ・エコパーク登録、新市立図書館及び竹田キリシタン研究所のオープンと三枝成彰氏の瀧廉太郎記念館名誉館長就任による城下町の再生の気運の盛り上がりとともに、更にはクアハウスの工事着工や全国炭酸泉シンポジウムの開催など、明るい話題が続いた年でもありました。
私はこのような成功事例を糧に、就任以来、提唱して参りました市民の皆様との対話行政を基軸としたTOP運動を通じ、「内に豊かに外に名高く」の理念を実現させるべく、全精力を傾注してまいる覚悟であります。議会の皆さんはもとより、市民の皆さんのご理解とお力添えを賜りますよう、あらためてお願い申し上げます。

まずは、喫緊の課題として横たわっている少子高齢化・過疎化の進行を食い止めるため、本年度も様々な施策を提案して参ります。子供からお年寄りまで、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指し、子ども医療費助成については、自己負担金を撤廃、全額を現物支給方式に変えることやこども診療所の移転新築、荻保育園新築への財政支援、暮らしのサポートセンター事業の充実、第7期の介護保険料の据え置きなど、市民の皆様、とりわけ社会的弱者への負担軽減に直結する施策を展開して参ります。
過疎化対策としては、農村回帰宣言市として、本市独自の移住定住施策に磨きをかけ、全国でもトップクラスの採用実績を誇る地域おこし協力隊の活動とリンクさせる中で最大効果を狙います。併せて従来から実施している炭酸泉をキーワードとした地域資源活用事業などに加え、新たに竹田市総合文化ホール開館記念事業に係る文化の拠点賑わい創出事業や歴史文化継承・情報発信事業等に取り組むなど、国からの1/2補助を活用した地方創生推進交付金事業を強力に推し進めて参ります。
地方が輝くという点においては、周辺部対策にも力を入れなければなりません。農業振興著しい荻地域に竹田市定住促進住宅10戸が完成し、農業後継者を含む方々への住宅環境が整いました。今、一番勢いがあると言われる荻地域でありますが、トマトを主力とする野菜産地としての農業振興、更には畜産振興に大きく寄与しており、今後も県下トップの本市の農業産出額を支える、いわば農業振興の牽引役としての役割を期待するものであります。 久住地域では久住高原を核とする観光振興に加え、ビジターセンターの建築をも視野に入れた満喫プロジェクトに取り組んで参ります。規模拡大を目指す畜産の若手後継者も多く、新たに畜産に取り組む就農者が生まれるなど、県下最大の畜産拠点たる地位を盤石にしてもらいたいのであります。また、県道庄内久住線改良に伴う竹田市久住コミュニティセンターが竣工予定であり、地域コミュニティの拠点施設としての役割が期待されています。 直入地域では、炭酸泉を核に温泉療養をキーワードとしたクアオルト構想の拠点施設である温泉利用型健康増進施設クアハウスの竣工が予定されており、観光振興も絡めた「竹田式湯治」の進展を図ります。また、昨年11月好評を博した「全国炭酸泉シンポジウム」を平成30年度も実施し、全国に向け本市の取組みを情報発信して参ります。
以上述べましたように、旧三町それぞれの特性を生かしながら均衡ある発展を目指してまいります。

一方、中心市街地における城下町再生にも劇的な変化が生まれそうであります。
歴史的風致維持向上計画認定により補助率が5%嵩上げされ45%補助の国庫補助金や償還金の7割が交付税措置される旧合併特例債を活用し、事業実施してきた都市再生整備計画事業でありますが、5か年計画最終年となる平成30年度は、仮称ではありますが、岡城跡・竹田城下町歴史文化交流センター、市民意見交換会のアンケート調査を参考にコミュニティセンターから名称変更した竹田市城下町交流プラザ、そして本年5月末竣工予定の竹田市総合文化ホール「グランツたけた」、更に、先ほど申し上げた竹田市立こども診療所など大型公共施設の竣工が相次ぎます。加えて、電線類無電柱化や道路美装化事業も最終年を迎えました。
舞台は完全に出来上がりつつあります。要はその舞台の主役である、市民の皆様がどのような舞を披露することができるかであります。400年続いた町割りを活かした中心市街地の活性化がどうなされるか、ようやくスタートラインに立ったわけでありますが、未来に向け移住定住者とともに「世界の中の竹田」を合言葉に魅力あるまちづくりを進めて参ります。

次は基幹産業の振興についてであります。
本市の生命線ともいえる農林業や畜産業を含む農業産出額は他市の追随を許すことなく県下最大を誇っていますが、農業従事者の高齢化や農業所得の低迷、後継者不足など、様々な課題を抱えており、農林畜産業の振興は大命題でもあります。
国県を通じた補助事業である中山間地域等直接支払推進事業、多面的機能支払交付金事業、農地の基盤整備を図る土地改良事業による農業経営の省力化、効率化、更には活力あふれる園芸産地整備事業等による施設の大規模化を支援することは勿論、市独自の施策として、従来からの親元就農支援給付金、農業後継者雇用安定対策事業費補助金に加え、肉用牛新規就農者等育成対策事業交付金を創設し、新規就農者や後継者が行う畜舎、堆肥舎の新築、改築、増築に対し、支援を行います。
一方、通水が待ち望まれる大蘇ダムの竣工に向け、受益地である荻や菅生地区を対象とした大野川上流開発事業にも力を注いでまいります。有害鳥獣被害防止対策事業についても市独自の補助上乗せ措置を続け、農産物への被害軽減に努めて参ります。
また、平成31年4月オープンに向け、三重総合久住校に大分県が研修施設を建設することと並行して、竹田市が学生寮建設事業を行います。全国公募に向けた環境を整え、大学連携、大学誘致に向けてもスパートをかけて参ります。

一方、雄大な久住高原や祖母傾の山々、日本一の炭酸泉を自負する長湯温泉、岡城跡など様々な観光資源を有する竹田市といたしましては、インバウンドを視野に入れた観光振興並びに竹田総合学院、いわゆるTSG事業による空き店舗の有効活用などによる商業振興にも力を入れ、周辺商店街の振興や中心市街地の活性化を目指して参ります。

歴史芸術文化の振興にも触れなければなりません。
数々の偉人を輩出した竹田市であります。画聖田能村竹田先生、楽聖瀧廉太郎先生は言うに及ばず、あらゆる分野で傑出した才能を発揮されてきた先人達、国指定史跡の岡城跡やキリシタン洞窟礼拝堂など、歴史的にも非常に価値の高い文化遺産を生かしたまちづくりを推進して参ります。
最高のタイミングで国民文化祭を開催することとなり、竹田市の芸術文化を全国に発信することが可能となりました。国民文化祭開催事業や地方創生事業の一つである文化の拠点賑わい創出事業、総合文化ホール開館記念事業を通じ、本市の魅力を再発見する絶好の機会が訪れようとしています。
新たな舞台で開催される瀧廉太郎記念音楽祭やドイツ、バートクロツィンゲンとの交流30周年記念事業など、歴史に残るイベントが目白押しであります。茨木市や台湾高雄市との姉妹都市交流、更には南画に特化した文化事業にも大きな弾みがつきそうであります。
平成30年度に行う国民文化祭での事業実績を、未来に活かせる経験値として、その後に続くラグビーワールドカップの大分開催、更には2020東京オリンピック・パラリンピック開催へと繋げていかなければなりません。 岡城跡の整備についても景観向上を最終目的とした岡城跡公有化事業や除草伐採作業等委託料を大幅に増額すると共に、岡城跡所有者確認事業や岡城跡石垣魅力アップ事業を創設し、竹田市最大の歴史文化遺産の活用を目指して参ります。

三方を山に囲まれ、降り注ぐ雨が稲葉川と玉来川に集中する地勢上、本市の歴史は豪雨災害と対峙する歴史であったと言えます。一昨年の熊本大分地震や昨年の豪雨災害など、発生の頻度も高まっています。
本市の最重点施策として防災力の強化を掲げ、防災施設の充実に努め、誰もが安心して暮らせるまちづくりを目指す覚悟であります。
とりわけ、竹田市中心部の治水対策に能力を発揮する竹田水害緊急治水ダム「玉来ダム」に大きな期待が寄せられています。昨年7月に本体工事が始まり、湛水試験を経た後、平成34年度に竣工する予定となっておりますが、早期完成に向け更なる事業推進を国に要請して参ります。併せて本市が行う市道改良事業であるダム周辺整備事業を更に推進し、地元住民の利便性向上を図ります。
また、地域防災力の中核として、ことある時には昼夜を問わず出動し、災害現場で活躍している消防団、その活動の充実強化を目的とし、平成29年度に新基準の活動服を全団員に貸与しましたが、平成30年度は団員報酬の改定を行い、各役職一律2,000円の増額を行う処遇改善を決断し、本定例会に条例改正案を提案しております。このような改善を機に、これまで以上に地域に根ざした防災活動に携わり、安全安心なまちづくりの実現に向け消防署と一体となった取組みをされるよう期待しています。

教育行政については、竹田市教育推進大綱、そして総合教育計画に基づき「過去を誇り 現在を信じ 未来に憧れる」人づくり・まちづくりを目指して参ります。学校教育においては、児童・生徒数の減少が続き、学校存続が危ぶまれる状況が続いておりますが、引き続き「竹田市教育のまちTOP運動」によって、子どもたちの健全育成を図って参ります。
また、地域の生涯学習やコミュニティの拠点施設である公民館分館については、意欲ある分館長のもと積極的な活動が展開されておりますが、事務量の増大が懸念されておりましたので、平成30年度より分館長報酬の改定を行い、報酬の増額を本定例会の条例改正案として提案させていただきましたのでご理解をお願いいたします。

次に社会基盤整備とりわけ道路整備について申し上げます。
いよいよ平成30年度、中九州・地域高規格道路「大野竹田道路」が全線開通いたします。新たなヒト、モノの流れを的確に読み取り、最大限この道路を役立てていかなければなりません。熊本県への延伸につきましても中九州地域高規格道路促進期成会を通じ、国に対する要請を重ねて参ります。
また、国道442号線及び502号線、県道に係る道路橋りょう改良や維持補修事業も推進して参ります。特に市道においては、社会資本整備総合交付金事業の63%の補助金と、残りは過疎対策事業債を活用し、一般財源を極力減らした中で、道路改良に全力で取り組みます。

最後に行財政改革について説明申し上げます。 一般会計歳入の4割弱を地方交付税に依存している竹田市であります。中でも普通交付税においては、本来交付されるべき一本算定に向け、段階的縮減が行われており、本年は3年目、旧一市三町を算定基礎とした合併算定替えと一本算定との差額の5割が減額されるため、非常に厳しい財政運営を強いられております。ここ数年市税が増えているという明るい材料はあるものの金額的な貢献は楽観を許しません。
とすれば、歳出を抜本的に見直し、大胆な減額を断行することが求められます。
具体的には、定員管理計画による職員数削減等による人件費の削減、事業の抜本的な見直しによる経常経費の歳出削減、あるいは有利な補助事業、交付税措置のある過疎対策事業債、旧合併特例事業債の活用による一般財源持ち出しの軽減などの取り組みを進めることであります。
平成30年度は大型事業のピークを迎える年でもありますので、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画に沿って、公共施設の複合化、統廃合、除却を推進し、後年度負担の軽減に努めて参ります。
また、本年1月30日に福岡県みやま市と締結した包括協定によって、電力事業等を通じた持続可能な循環型社会の構築に向けた竹田独自の事業を推進し、財政の硬直化を和らげて参ります。

以上、主な内容について述べさせていただきました。いずれにいたしましても、平成30年度は、先ほども申し上げたとおり、近年になく大型プロジェクトが集中している年でありますが、ハード事業以上に、市民目線に立った制度の改正等によって、皆さんの笑顔がはじけるようなソフト事業にも力を注ぎ、あの時、あの時代が竹田市の大きな転換期だったと自信と誇りをもって振り返ることの出来る年にしたいと思っております。
市民の皆様、そして議員各位におかれましては、本市の豊かな未来の構築に向け、引き続き建設的なご意見・ご指導を賜りますようお願い申し上げ、施政方針とさせていただきます。

平成30年3月1日
竹田市長  首 藤 勝 次