○竹田市消防特定化学物質使用滅菌作業規程
平成17年4月1日
消防本部訓令甲第11号
(目的)
第1条 この規程は、労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(平成13年政令第78号)の規定により、滅菌作業に係る身体及び作業環境の保全を図るため、必要な事項を定めるものとする。
(滅菌作業の規制対象)
第2条 規制対象は、エチレンオキシド及びエチレンオキシドを、1パーセント以上含む滅菌用ガスによる滅菌作業とする。
(作業主任者の選任)
第3条 滅菌作業については、特定化学物質等作業主任者の資格を有する者から消防長が選任する。
(名称等の表示)
第4条 平成13年11月1日以降に充填されたエチレンオキシドガスボンベ等の容器を購入するときは、その容器に内容物の名称、成分及びその含有量、貯蔵又は取扱上の注意、表示をする者の氏名、(法人の名称)及び住所が表示されていること。また、エチレンオキシドに係る科学物資等安全データシート(MSDS)も添付されていること。なお、エチレンオキシドの有害性等については、別記のとおりとする。
(本体の設置)
第5条 滅菌作業については、定められた場所以外で使用しないこととし、及び次の事項を遵守するものとする。
(1) 滅菌作業中の場所では、火気の使用はしない。
(2) 本器に附属しているフレキシブルホースを、本器の後部に接続し、ガスボンベにも接続すること。
(3) アース線は、必ず接続すること。
(ガスボンベについて)
第6条 本器に使用するガスは、EO・20%+CO2・80%の混合ガスを使用するものとする。
(排気について)
第7条 本器に接続されている排気ホースを、屋外に出すものとする。(本器の使用するガスは、滅菌終了後エアーレーション時に排気ホースから放出するので、排気ホースは必ず屋外に出すこと。)
(作業手順)
第8条 作業手順は、E・O・G滅菌器取扱要領に従い行うものとする。なお、エアーレーションについては、全工程終了後、2回以上追加して行うものとする。
(特定業務従事者健康診断の実施)
第9条 エチレンオキシドを用いて行う滅菌作業に従事する職員は、配置換え及びその後6月以内ごとに1回定期的に一般健康診断を行うものとする。この健康診断の項目、結果の記録、事後措置については、すべての労働者に義務付けられている1年以内ごとの一般健康診断の場合と同様とする。また、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第45条の規定に基づき、既に年2回実施している職員については、本健康診断で足りるものであるものとする。
(使用日誌)
第10条 本器を使用したときは、使用日誌(別記様式)に記載するものとする。
(その他)
第11条 作業環境測定に関しては、滅菌器の使用状況、配置場所等に応じた個別の判断が求められることから、必要に応じ労働基準局と連携を図り適切に対処するものとする。
附則
この訓令は、平成17年4月1日から施行する。
別記(第4条関係)
【エチレンオキシドの有害性等について】
(1) 発がん性
①IARC(国際がん研究機関)
グループ1(ヒトに発がん性あり。)
②日本産業衛生学会
第1群(人間に対して発がん性あり。)
③ACGIH(米国労働衛生専門家会議)
A2(ヒトに対する発がん性が疑われる。)
(2) 人体への影響(出典:中央労働災害防止協会 科学物質の危険・有害便覧)
・濃厚な液体が皮膚につくと、水疱ができる。
・目に入ると、角膜炎を起こすことがある。
・蒸気を吸入すると、低濃度の場合は、悪心・吐き気、高濃度の場合は、目・皮膚・粘膜を刺激する。
・多量に吸入すると、麻酔作用を起こし死亡することもある。