ニホンカモシカ(国指定特別天然記念物)の保護について

更新日:2024年03月05日

カモシカ

竹田市大字九重野にて、大分県カモシカ通常調査員・渡辺龍一氏撮影(平成29年5月7日)

国指定特別天然記念物「ニホンカモシカ」

ニホンカモシカって、どんないきもの?

  • 名前に「シカ」と付いていますが、実は「ウシ科」です。
  • 体長は約90~110センチメートル、体重は約30~45キログラム。
  • 毛色は白や灰褐色などで、オス、メス共に約10~15センチメートルほどの角があります。
  • 大分県では、竹田市、豊後大野市、佐伯市の山間部に生息しています。
  • 昭和9年(1934)に国の天然記念物、昭和30年(1955)に特別天然記念物に指定されるなど保護が図られています。
  • 大分県では昭和62年(1987)年から継続して生息状況調査を行っておりカモシカの生息頭数や環境を把握しています。

なぜ、ニホンカモシカは絶滅しそうなの?

大分県・宮崎県・熊本県の生息数は、3県合計で約2,000頭(1995年)→約200頭(2020年)まで減少しています。
(「平成30年・令和元年度九州山地カモシカ特別調査」(大分・熊本・宮崎県教育員会)より)

理由はさまざま(エサとなるスズタケ(植物)の減少など)ですが・・・
近年、ニホンジカが激増しており、群れで行動するニホンジカによって、単独行動をするニホンカモシカが生息地(標高が高いところ)を追われています。
生息地を追われたニホンカモシカは、山から人里近くまで下りてきてしまい、増えすぎたニホンジカを捕まえるための「くくりわな」にかかってしまうこともあります。

ニホンカモシカを守るために、私たちができること(お願い)

  1. まずは、ニホンカモシカのことを知ってください。
    (ニホンカモシカの生態のこと、そして、絶滅寸前の状態であること)
  2. 【市民の皆さまへ】
    設置した防獣ネットやくくり罠は毎日点検をしてください。
    ニホンカモシカが捕まっている可能性があります。
    万が一、罠にかかったニホンカモシカを見つけたら、すぐに連絡を!
    ただし、暴れて非常に危険ですので、罠にかかったニホンカモシカには決して近寄らないでください。

令和3年6月、陽目の里キャンプ場近く(竹田市九重野側)でくくり罠にかかったニホンカモシカについての通報がありました。

令和6年1月、荻町宮平の植林地(竹田市荻町宮平)でニホンカモシカの死体を発見したの通報がありました。

令和6年2月、神原登山口入口周辺の植林地(竹田市大字神原)でニホンカモシカが防獣ネットにひっかかっているという通報がありました。

二ホンカモシカを見つけたら、すぐに連絡を!

連絡先

竹田市教育委員会まちづくり文化財課(電話0974-63-4818)

竹田市農政課(電話0974-63-4805)

大分県教育庁文化課(電話097-506-5498)

大分県生活環境部自然保護推進室(電話097-506-3022)

大分カモシカ情報ホットライン(大分県教育庁文化課のホームページ)

カモシカの目撃情報は調査を行う上で非常に重要な情報です。目撃情報や写真・動画等がありましたら下記ホームページ内の入力フォーム、もしくは上記連絡先まで情報提供をお願いいたします。

「指定希少野生動植物」にも指定されました

ニホンカモシカは「指定希少野生動植物」に指定されました。(大分県希少野生動植物の保護に関する条例)

  1. 生きている個体を、許可なく捕獲・採取・殺傷又は損傷(以下、「捕獲等」)することはできません。
  2. 1.に違反して捕獲等された種の個体を所持・譲り渡し・譲り受けすることはできません。

違反すると最大で懲役1年または50万円以下の罰則があります。

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